高校の卒業シーズンを終え、国公立大学前期試験の合格発表も終わりました。
大学合格後、既にクラス分けのためのTOEICやTOEFLのお知らせが来ているところも多いようです。
国公立大学にしても私立大学にしても進学後は英語力の必要性は高まる一方で、英語力をどれほど安定させるか、ということが今後の大学生活や就活においても大きなカギになることは間違いありません。
これから必要とされる英語力を磨くために「英語力の到達目標」の意識を持つことが非常に大切です。
具体的にはどういうことかというと、大学入学後、いざインターンや就活になると具体的なスキルとしての英語力を求められます。
ショート動画やYouTubeなどで見かける英語を話せる大学生は多く、発音が外国人ぽいだけでかなり英語がうまく聞こえることもありますが、英語っぽく話せるのは重要ではなく「英語で何を話しているか」が遥かに重要です。
もちろんコミュニケーションとしての英語を話せることも大切なので、英語を話そうとする意欲はとても大切ですが、英語力をどのレベルまでもっていくのか、というところの話です。
ある一定の英語力が身につくと、英語の使い方に対する疑問が湧いてきます。
例えば、victimとsacrificeはどちらも「犠牲」という意味を持ちますが使い方は異なりますし、国を「守る」/自然を「守る」の単語は同じ?というように、本当の意味での語彙の使い方、英語に適した表現を踏み込んで学んでいく必要が生じます。
中学生で学習する「Do you understand?」分かりますか?
という言い方を大人の方がネイティブの方に対して言うと非常に失礼になりますし、会議でこの発言をすると場が凍り付くと思いますが、なぜこの使い方がダメなのかわからないと平気で大人に対して使う人もいるかもしれません。
大人になると誰も「その英語、間違えてますよ!」とは面と向かって言われずに心の中で「非常識な人」と思われるだけになります。
だからこそ、文法的に正しい英語でも実際にそれが使える表現なのかを意識をしながら英語を学ぶ必要があります。
大学に進学する生徒さんたちには英語をどのように使っていくのか、という話を伝えますが、大学生活を送るうえで英語を話す必要性に気づき、将来を見据えて英語をどう学んでいくのかというのは個人が決めることです。
「今日はいい天気ですね」「〇〇に行ったんだよ」というような簡単なあいさつや会話程度の英語が話せればいいのか、仕事としても英語を使えるようになりたいのか?
英語学習といえどもその濃度は全く異なりますし、勉強の中身も変わります。
英語は何となく英会話だけしていればいいものではありません。
だからと言って失敗を恐れて英語を話したくない、というのは本末転倒ですが、せっかく英語を学ぶのであればこれらの明確な目標を持って学んだ方がより自分の将来の選択肢を増やしてくれると思います。
春になり英語学習を頑張ろう!と目標を持っている方にはぜひ、英語をどう使うのか?ということを少し意識しながら楽しく学んでいただきたいと思います。